中古住宅を売却するには?方法・流れ・費用について

中古住宅を売却するには?方法・流れ・費用について
不動産売却

実家を相続したり、転勤で引っ越すことになったり、私たちはさまざまな理由で中古住宅の売却を検討することがあります。そこで今回は、中古住宅を売却するにあたって知っておきたい売却方法や売却の流れ・期間、売却に必要な費用・税金、売却する際にやっておくと安心なことなどを解説します。

中古住宅の売却方法、「仲介」と「買取」の違い

中古住宅の売却方法は大きく「仲介」と「買取」の2つに分けられます。違いをご紹介します。

中古住宅「仲介」での売却

「仲介」は、不動産会社に依頼して買い手を探してもらう売却方法です。買い手が見つかった後も不動産会社が売主と買主の間に入り、契約手続きのサポートなど行ってくれます。
売却を依頼すると売主と不動産会社で媒介契約というものを結びます。物件が売れるまで広告の掲載や営業活動などを行いますが、購入希望者が現れるまで1~6ヵ月程度かかるので、場合によっては価格の見直しなどを検討することになるかもしれません。買い手が見つかり売買が成立すると、売主は不動産会社へ仲介手数料を支払います。売買が成立しなかった場合は、仲介手数料は不要です。
仲介手数料は、宅地建物取引業法により上限が定められています。例えば、売却価格が400万円を超える場合は、取引物件価格×3%+6万円+消費税で算出できます。

中古住宅「買取」での売却

「買取」は、不動産会社に直接不動産を買い取ってもらう売却方法です。仲介のような販売活動や内覧の立会いなどを行う必要がなく、すぐに現金化できるのが特徴です。速い場合、数日〜数週間で売却が完了するケースもあります。ただし、仲介での売却よりも売却価格が3~4割安くなります。不動産会社が、買い取った物件にリフォームやリノベーションをしてから再販売することを前提としているためです。ただ、買取は仲介と異なり、売買が成立しても仲介手数料がかかりません。

中古住宅の売却の流れと期間

中古住宅の売却の流れは次の通りです。

1.相場を調べる

中古住宅の売却を行う前に、まずは物件の相場を調べることから始めます。ポイントは、売却する物件の条件に近いものを調べることです。例えば、築年数や間取り、設備、駅までのアクセス、周辺環境などです。建物の状態だけでなく、立地などもできるだけ近い条件で調べましょう。
インターネットを使って自分で調べる際は、次のサイトを使うのがおすすめです。

土地総合情報システム

国土交通省が運営する「土地総合情報システム」です。土地の相場や戸建てなどの相場を調べることができます。​​実際の成約価格が分かります。
https://www.land.mlit.go.jp/webland/servlet/MainServlet

REINS Market Information

REINS Market Information(レインズ マーケット インフォメーション)は、戸建てとマンションの直近1年間に売買された成約価格を調べることができるサイトです。
http://www.contract.reins.or.jp/search/displayAreaConditionBLogic.do

2.査定を依頼

相場が分かった上で、不動産会社に査定を依頼します。このとき、複数社に依頼するのがポイントです。査定価格は、会社によりばらつきがあるので、より正確な価格を出してもらうために複数の不動産会社に依頼し、結果を比較しましょう。

3.媒介契約

査定をお願いした中から良さそうな不動産会社選び、媒介契約を結びます。媒介契約は、一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3つに分けられます。
一般媒介契約は、複数業者との契約が可能で自己発見取引(知人など“つて”を使って自分で不動産の買主を見つけること)も認められています。契約の有効期間はありません。
専任媒介契約は、一社のみの契約が可能で自己発見取引も認められています。契約の有効期間は3ヵ月です。
専属専任媒介契約は、一社のみの契約で自己発見取引が不可となっています。契約の有効期間は3ヵ月です。

4.売却活動

媒介契約後は、売却予定の物件の調査に移ります。並行して、査定価格や周辺の相場を考慮しながら、売り出し価格を決めていきます。内覧に向けて、ウエルカムボードの設置や掃除なども行います。

5.売買契約・家の引き渡し

買い手が決まれば、​​いよいよ買主と売買契約を結びます。契約前には宅地建物取引士から重要事項についての説明があり、書面を交わしながら物件の詳細についての説明を行います。状況によっては、オンラインで行います。
その他、価格や物件の引き渡し時期、決済日など交渉し、契約が成立すれば契約書を交わします。決済の当日には、司法書士や住宅ローンを組んだ金融機関の担当者などが立ち会います。

6.確定申告

不動産の売却で利益が出ると、翌年の2月16日~3月15日までに確定申告をしなければなりません。
損失が出た場合は、確定申告は任意となりますが、損益通算や繰越控除ができる特例もあるので事前に確認しましょう。

中古住宅の売却に必要な費用・税金

中古住宅の売却に必要な費用と税金は次の通りです。

中古住宅の売却にかかる費用

  • 仲介手数料金(400万円を超える場合:取引物件価格×3%+6万円+消費税)
  • 登記費用(抵当権抹消、司法書士の報酬など)
  • 測量費用(境界確定測量)
  • ​​解体費用​​
  • 廃棄物処分費用
  • 住宅ローン返済手数料(売却する不動産にローンが残っている場合)
  • その他(引っ越し、ハウスクリーニングの費用など)

中古住宅の売却にかかる税金

  • 印紙税(売買契約書に課税される税金)
  • 譲渡所得税(利益が出た場合)
  • 住民税(利益が出た場合)
  • ​​登録免許税(不動産の名義変更)
  • 復興特別所得税(2013年1月1日~2037年12月31日に生じた売却益)
  • 消費税(仲介手数料など)

中古住宅を売却する前にやっておくと安心なこと

内覧前に建物の状態を確認する

内覧の準備の段階で、設備の不具合や故障などがないかを確認し、内覧者に説明できるように把握しておきましょう。

ホームインスペクションを利用する

ホームインスペクションとは、住宅の専門家が建物の状態を詳しく調査する住宅診断のことです。中古物件を安心して売買するために、売主や買主が活用しています。具体的には、建物や設備の劣化・欠陥の有無、修繕箇所、メンテナンスのタイミングなどをホームインスペクターという専門家からアドバイスを受けます。売る側・買う側に属さず第三者的な立場から診断してもらえることが特徴です。
国土交通省は、2013年6月に「既存住宅インスペクション・ガイドライン」を策定しています。こちらに基づき非破壊検査(物を壊さずに欠陥や劣化などの状態を調べること)を行います。ホームインスペクションの実施は義務ではありませんが、建物の状況を明確に示すことができるため、物件を購入検討者の良き参考情報となります。

瑕疵保険に加入する

中古住宅の場合、売却後に雨漏りや建物の傾き、シロアリ被害、設備不良などの瑕疵(かし)(=不具合)が生じる可能性があります。中古住宅購入後に生じたトラブルに備えて瑕疵保険(​​​​既存住宅売買瑕疵保険)に加入しておくと安心です。瑕疵保険に加入すると、売却後に生じた不具合の補修にかかる費用を保険会社が負担してくれます。保険期間は、宅建業者の場合、引き渡しから2年または5年、 個人の場合、引き渡しから1年または5年です。
物件によっては、保険会社の住宅調査の結果次第で保険に加入できないケースもあるので、裏を返せば、調査をクリアして保険に加入できた物件は、安全性の高い物件であることの証明にもなります。

中古住宅の売却は、念入りな準備が必要

中古住宅を売却する際は、あらかじめ相場を調べ、売却に必要な費用・税金を把握しておくことが大切です。
築年数が古い中古住宅は、どうしても購入後のトラブルも起きやすいので、あらかじめ準備や対策を行った上で、安心して売却できるようにしましょう。

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