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住み替えについて徹底解説!メリット・デメリットや注意点は?

2021.11.30

賃貸物件から持ち家へ、マンションから一戸建てへ…など、ライフスタイルの変化で住み替えを検討している方へ向けて、メリット・デメリットや注意点、費用や減税措置など「住み替え」について詳しく解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

住み替えとは?検討するタイミング

住み替えとは、今住んでいる住居を替えることです。賃貸物件から賃貸物件、賃貸物件からマイホーム、一戸建てからマンションなど、さまざまなパターンがあります。
次のようなことが住み替えを検討するきっかけになることが多いです。

家族構成の変化

家族が増えたり、子どもが成長したことで部屋が手狭になり、部屋数の多い家への住み替えを検討するケースです。
反対に、子どもが独立した後に、部屋数の少ない家や省スペースの部屋への住み替えが必要になることもあります。

ライフスタイルの変化

思わぬ転勤やリストラで転職するようなケースです。自宅から転勤先や転職先へ通勤するのが困難な場合などに、住み替えが必要になります。最近では、コロナ禍で仕事を失い、転職で勤務地が遠くなったことで住み替えを行うケースも多くなっています。

近隣トラブル

騒音やペット、人間関係でのトラブルなど、近隣との解決し難い問題がある際に住み替えを検討することがあり
ます。最近では、在宅ワークなどで自宅にいる時間が増えたことで、騒音トラブルが急増しています。

住み替えの手順2つとメリット・デメリット

住み替えにあたって、持ち家を手放して新たに購入する場合の手順は2通りあります。それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

売却先行

売却先行(売り先行)とは、家を売却してから新居を購入する方法です。

売却先行のメリット

売却代金をそのまま新居の購入に充てることができ、今後の資金計画が立てやすいというメリットがあります。
先に新居を購入すると、売却する物件に買い手がついた際に、何とか入居日や支払日までに売ろうとして買い手の値下げ交渉に応じ、安く売却してしまうことがあります。売却先行であれば、急ぐ必要がなく、希望する価格で売却できる可能性が高くなります。

売却先行のデメリット

売却先行では、新居が予定通り決まるとは限らないので「仮住まい」が必要になるケースもあります。数日であればホテルに泊まるといった選択肢もありますが、何ヵ月も新居が決まらない場合は、賃貸物件などを借りる必要がでてきます。

購入先行

購入先行(買い先行)とは、新居を購入して住み替え先を確保してから家を売却する方法です。

購入先行のメリット

購入先行であれば、じっくり新居を探すことができるので、理想に近い家の購入が可能です。
また、購入先行では、現在の自宅を売却するまで新居を探す時間に充てることができるので、仮住まいも不要です。

購入先行のデメリット

新居の購入資金が十分確保できない場合が多く、売却を急ぐ必要もあるため、売却価格が安くなる可能性もあります。
また、売却予定の物件に住宅ローンが残っていて、新居を購入する際も住宅ローンを利用する場合は、ダブルローンの状態になるので、金銭的な負担が大きくなります。

住み替えにかかる費用

住み替えでは、売却時と購入時にそれぞれ次のような費用がかかります。

売却時にかかる費用

・仲介手数料(取引価格×3%+6万円+消費税)
・印紙税
・登記費用(抵当権抹消、司法書士の報酬など)
・住宅ローン返済手数料(売却する不動産にローンが残っている場合)
・譲渡所得税(利益が出た場合)
・住民税(利益が出た場合)
・復興特別所得税(2013年1月1日~2037年12月31日に生じた売却益)

購入時にかかる費用

・仲介手数料
・印紙税
・保険料
・住宅ローン事務手数料
・固定資産税
・引っ越し費用

減税措置で住み替え費用を少しでも抑える

住み替えのときにかかる費用を少しでも安く抑えるために、控除や特例などの減税措置を活用しましょう。

3,000万円の特別控除

正式名称は、居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例です。家を売却するときに、一定条件を満たせば課税される譲渡所得から3,000万円が控除(3,000万円まで税金がかからないということ)される制度です。3,000万円特別控除の主な適用要件は、次の通りです。

・居住用財産であること
・別荘など娯楽や保養のために所有する家ではないこと
・売った年の前年および前々年に「3,000万円特別控除」、「買換え・交換の特例」を受けていないこと
・災害により売却する場合、住まなくなった日から3年後の年の12月31日までに売ること

詳しくは、国税庁のホームページで確認しましょう。

マイホームより高い価格の住宅に買い換えたときの特例

正式名称は、特定の居住用財産の買換えの特例です。売却するマイホームよりも高い価格の住宅に買い換えたときに、一定条件を満たせば譲渡益に対する課税を将来に繰り延べることができる制度です。特例の主な適用要件は、次の通りです。

・居住用財産で、2021年12月31日までの譲渡であること
・譲渡資産の価格は、1億円までであること
・​​土地と建物の所有期間が10年超であること
・居住しなくなってから3年以内に売却すること

買い換える家の主な条件

・日本国内にあること
・建物の床面積は50㎡以上、土地は500㎡以下であること
・新耐震基準を満たしている物件であること

譲渡損失が出た場合の特例

正式名称は、マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例です。マイホームを売却して譲渡損失が出た場合に、他の所得から差し引くことができる特例です。譲渡損失が出た場合の特例における主な要件は、次の通りです。

・日本国内にある居住用住宅であること
・譲渡する年の1月1日において所有期間が5年を超えること
・繰越控除を適用する年の合計所得金額が3,000万円以下であること
・他の居住用財産の特例の適用を受けていないこと

住宅ローンが残っていても住み替えできる?

住宅ローンが残っている場合でも、住み替えができます。具体的には、次のような方法があります。

「住み替えローン」を利用

現在の自宅を売却しても住宅ローンが残る場合に、返しきれなかったローン残高と​​​​新居の購入資金を、まとめて借り入れることができる制度です。そのため、自宅を売却して住宅ローンを完済できる人は、利用することができません。ただし、オーバーローンの状態で借りることになるので、一般的な住宅ローンよりも審査が厳しくなります。

「つなぎ融資」を活用

購入先行で、住み替え時に物件を売却する前に新居の購入代金を支払わなければならい場合、一時的に融資を受けることができる制度です。借入期間は1ヵ月から1年以内です。住宅ローンよりも金利が高めに設定されています。

「ダブルローン」を組む

2つのローンを同時に利用することです。購入先行で現在の自宅の住宅ローンが残っていて、新居を購入するローンを組むケースなどが該当します。
仮住まいが不要で、住宅の売りと買いのタイミングを考える必要もありませんが、通常の住宅ローンよりも審査が厳しくなります。

「任意売却」で売却

任意売却とは、住宅ローンの支払いが困難になった場合に、住宅ローンが残っている状態で不動産を売却できる制度です。通常、金融機関は競売というかたちで住宅ローンの融資額を回収します。競売だと市場価格よりも安い金額での売却になってしまうので、市場価格により近い金額を回収できるよう、任意売却を認めるケースがあります。

住み替えは戦略的に

住み替えの方法はさまざまです。売却先行と購入先行ではどちらが適しているか。特例の減税措置は適用の範囲内か。住宅ローンが残っている場合は、どの制度を活用するかなどをご自身の状況に応じてよく検討した上で、戦略的に住み替えを進めていきましょう。

監修齋藤祥⽂

株式会社住宅⼯営/株式会社GLOBALKOEI 代表取締役 資格:不動産コンサルティングマスター・宅地建物取引⼠・賃貸不動産経営管理⼠

1981年⽣まれ、東京都出⾝。元⾼校球児。デザイン経営で創業50年の不動産会社を改⾰し、「暮らしを、design」する不動産会社として突き抜ける。明⽇が楽しみで〝たまんない″世界へ。

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