家を売るタイミングはいつがいい?売れないときの対処法も

使っていない家がある、相続した家を売りたいなど、さまざまな理由で家を売却するケースがあります。大切なのは家を売るタイミングです。しかし「いつ売れば高く売れる?」「売れにくい時期ってあるの?」などと、売るタイミングが分からない人も多いのではないでしょうか?そこで今回は、家を売るタイミングとして市場や相場、金利、築年数、ライフスタイルの変化など、さまざまな視点から解説します。

市況・相場から、家を売るタイミングを考える

不動産価格は、需要と供給の他に社会情勢などに影響を受けます。新型コロナウイルス感染拡大も影響を与えているでしょう。ここでは、不動産の価格を左右する市場などの要因を見ていきましょう。

株式市場の動向

株価と不動産価格は連動する傾向にあります。景気がいいときは上昇し、景気が悪くなると下落します。ただ、株式と比較すると流動性が低いため、遅れて連動すると言われています。国土交通省が発表している「不動産価格指数」によると、2013年以降はマンションの相場が右肩上がりとなっています。
(参考:国土交通省「不動産取引価格指数」令和3年2月・第4四半期分)

イベント

2021年の東京オリンピックや2025年の大阪万博など、大きなイベントが開催される大都市では不動産価格が上昇しています。その他、東京では、新橋駅西口のリニューアルや東京駅前常盤橋プロジェクトなど、大規模な再開発やインフラ整備が進んでいます。一方、大阪では、うめきた地区の再開発や2031年開業予定の「なにわ筋線」(JR西日本・南海電鉄)などのインフラ整備が活発化しています。

このように株式市場の動向や大規模なイベントなどから影響を受けるため、家を売るタイミングを見極める必要があります。

築年数から、家を売るタイミングを考える

家は購入後から資産価値が下落していきます。つまり、築年数が経過すればするほど価値が下がることになります。ここでは、一戸建てとマンションの築年数や資産価値について解説します。

一戸建ての資産価値について

一戸建ては、建物の価格と土地の価格に分けられ、建物の部分はマンションよりも資産価値が下がりやすい傾向にあります。木造の場合、戸建て住宅の法定耐用年数は22年です。したがって、築10年で価値が半分となり、築20年で価値がほぼゼロになると言われています。また、築20年を超えると原則、住宅ローン特別控除や登録免許税、不動産取得税の特例が適用されなくなります。一方、土地そのものは変化しないため、価格が下がりにくいとされています。

マンションの資産価値

マンションの価格は一戸建てより緩やかに下落する傾向にあり、立地が一つのポイントです。人気のエリアであればあるほど資産価値が下がりにくくなっています。逆に人気のないエリアであれば資産価値が下がりやすくなり、売却できても価格が低くなる場合もあります。また、建物の設備や外観の劣化、耐震強度なども資産価値に影響を受けます。築5年のような築浅物件であれば、設備や外観の劣化が大きくないので高く評価され、売却する場合は価格が高くなる可能性があります。

一方、築10年以上の物件は大規模修繕が行われる可能性があり、買手が付きにくいケースがあります。なぜなら建築基準法では、築10年を経過したタイル貼り・モルタル仕上げなどのマンションは外壁の全面打診調査を行わなければならないという規定があるためです。

税金はどのタイミングが優遇される?

不動産を売却するときは、税金についても把握しておく必要があります。売るタイミングによっては税金の優遇を受けられる可能性があります。

譲渡所得税の優遇について

譲渡所得は、土地や建物などの資産を売却したときに生じる所得です。不動産の所有期間が5年以下で売却すると「短期譲渡所得」となり、所得税は30%、住民税は9%になります。不動産の所有期間が5年以上で売却すると「長期​譲渡所得」となり、所得税は15%、住民税は5%になります。このように長期​譲渡所得の所得税は短期譲渡所得の半分になっているので、不動産の所有期間が5年以上の方が売却時に利益が大きくなります。

3,000万円特別控除について

居住用財産であるマイホームを売却したときに、譲渡所得から3,000万円控除できる特例制度です。つまり、3,000万円までなら税金がかからないということです。

相続した家を売るケース

親から相続した家に子どもが自宅として住み続けていた場合、3,000万円まで控除される特例を受けることができます。

取得費加算の特例

取得費加算の特例とは、相続した不動産を売却した際に相続税を納税した場合、一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができる特例です。

ライフスタイルが変化したタイミングも売り時の一つ

実家などの相続

亡くなった両親が住んでいた家を相続したが、引き続き住むには設備や外観の老朽化によって、修繕費用やリフォームが必要になるケースがあります。もし誰も住む予定がないのであれば、売却を検討するタイミングと言えるでしょう。

転職などによる収入の減少

仕事が減ったり、転職をしたことによって収入が減ってしまい、住宅ローンの返済が厳しくなった場合に現在の自宅を検討する人もいるでしょう。住宅ローンの返済が難しい場合は「任意売却」で家を売る方法もあります。任意売却とは、債権者(銀行)との合意によって、ローンが残ったまま市場で売却する仕組みです。住宅ローンの滞納が続くと、最終的には競売にかけられてしまいます。そこで競売を回避するために任意売却を行うということです。競売よりも高い価格で売却できるなどのメリットがあります。

勤め先の転勤

家を購入後に勤め先で転勤を命じられることがあります。戻る予定がない場合は売却を検討しましょう。一方、早めに戻ってくる予定であれば、賃貸物件として貸し出す方法もあります。

近年は、ライフスタイルの変化で住み替えを行うケースが増えています。国土交通省の平成30年「住生活総合調査」によると、住み替え理由について「住宅を広くする、部屋数を増やす」が42.3%と最も高くなっています。2番目は「使いやすさの向上」が31.9%となっています。
(参考:国土交通省「平成30年 住生活総合調査」)

まとめ

本記事では、家を売るタイミングとして市場や相場、金利、築年数、ライフスタイルの変化など、さまざまな視点から解説しました。ひと口に「家を売る」と言っても、避けるべき時期や売りやすい時期があります。また、一戸建てとマンションでも変わってきます。それぞれ自分に合った売却時期を見極め、この記事も参考にしながら最適な時期を検討してみましょう。

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