「 住宅ローン 」の返済がきつい。返済が困難になった場合の対処法

「 住宅ローン の返済がきつい」といった声に「他人事ではない」と感じる人は多いでしょう。住宅ローンの返済に関する悩みは友人や知人に相談しにくい内容であるからこそ、正しい対処法が分からない人が多いのです。

この記事では、住宅ローンの返済がきつくなる原因や住宅ローンの返済が困難になってしまった場合の対処法を解説します。実際に住宅ローンの返済に悩んでいる方や、住宅ローンの借り入れを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

住宅ローン の借り入れ総額と月々の返済金額の目安

住宅ローンの借入可能金額は、借りる人の年収やお勤め先、家計の状況やライフスタイルに応じて異なりますが、いくら借りると月々いくら返していくことになるのかの目安を、確認しましょう。

現在住宅ローン を組んだ場合の返済目安

3,000万円を借りる場合7.9万円/月
4,000万円を借りる場合10.5万円/月
5,000万円を借りる場合13.1万円/月

※返済期間35年・ボーナス割合0%・適用金利0.575%にて試算。都市銀行変動金利での借入想定

年収や返済額から算出する“住宅ローンシミュレーション”の結果のみを見て、「4,000万円程度であれば大丈夫だろう」「3,000万円程度は借りられる」などと判断することは危険です。年収やライフスタイル、借入後に発生する教育資金や想定外の支出によって、住宅ローンの返済がきつくなるケースもあります。

また、上記は住宅ローンの借入を行った際の目安なので、10年前、20年前に購入した方はさらに高い金利で借入を行っているケースが多いと思います。

住宅ローン の返済がきつくなる原因

住宅ローンの返済がきつくなる原因としてよくあるパターンを紹介します。住宅ローンを組んだ後に予想外の支出が発生したり、何らかのトラブルが起こったり、収入と支出のバランスが崩れてしまうことにより、住宅ローンの返済はきつくなります。

(1)収入の減少

自営業・フリーランスなど年収の安定しない人に多い理由が、収入の減少です。直近では特に、2020年頃から世界的大流行した新型コロナウイルス感染症の影響で収入が激減し、「住宅ローンの返済がきつい」と感じている人もいます。

(2)ライススタイルの変化による、支出の増加

住宅ローンの返済中には、さまざまなライフイベントが発生します。子どもの大学進学や両親との同居などによって家計の支出が著しく増加することも、住宅ローンの返済がきつくなる原因です。

(3)リフォーム・修繕費用など、家の維持コストの増加

家や設備は経年劣化することから、定期的なリフォーム・修繕が必要です。特に外壁や屋根の修繕、お風呂やキッチンなど水回りの交換を行う際にはまとまった支出を要するため、手元の資金だけでは足りず、リフォームローンを組む方も増えてきています。

月々の返済も増加したり、手元の資金が大幅に減少してしまい、「住宅ローンの返済がきつい」と感じることがあります。

(4)離婚や家族の病気など、想定外のトラブル

離婚が決まる・家族や自分自身が病気になる、子供が公立の学校に行く予定だったが私立への進学が決まるなど想定外のトラブルが起こるケースもあります。想定外の支出が発生すると、住宅ローンの支払いが負担になります。ペアローン(夫婦で協力し、返済を進める住宅ローン)を組んでいた場合は離婚によって条件が変わり、一括返済を求められるケースもあるため注意しましょう。

その他、変動金利の住宅ローンを組んだ場合は、世の中の経済状況によって返済額が変動するケースがあります。突然支払額が倍になってしまう、などということはありませんが、市場金利が上がると住宅ローンの返済額が変動するリスクもあることも、頭に入れておきましょう。

住宅ローン を無理なく返済していくために準備しておきたいこと

住宅ローンを滞りなく支払っていくためには、無理のない資金計画が不可欠です。資金計画を立てる際のポイントは、大きく分けて3つあります。

(1)毎月の返済額は年収から逆算する

住宅ローンを無理なく支払うための返済額は、「年収の15〜25%を12か月で割った数字」が目安といわれます。年収600万円の人であれば、75,000円〜125,000円が目安です。
マンションの場合は住宅ローンの返済の他に管理費や修繕積立金、駐車場の使用料などが加算されます。
また、年収が安定しない人の場合は、この限りではありません。将来的な収入の増減も考慮して、毎月の返済額を決めてください。

(2)無理のない返済期間を設定する

住宅ローンの返済は、定年退職の年齢までに完済できることを前提として決める方法が一般的です。しかし、定年退職の年齢までに完済することを重視するあまり、毎月の返済額を増やすのも危険です。「返済期間が何年であれば、無理のない返済額に収まるか」をよく考えて、余裕をもった返済期間を設定しましょう。

(3)将来的な支出の増加を考慮する

住宅ローンを完済するまでには、子どもの大学進学や親の介護、車の買い替えなど、さまざまなライフイベントが発生します。このような、将来的な支出の増加にも耐えられる条件で、住宅ローンを組むことが大切です。

無理のない資金計画を立てるために、「住宅ローンがきつい」と感じる人の体験談を読んで、参考にしてみるのも良いかもしれません。

住宅ローン の返済がきついときの対処法

住宅ローンの返済がきついときにまず検討したい対処法は、次の3つです。

(1)金融機関への相談

金融機関に相談すると、返済期間の延長やボーナス払いの中止など、借り入れ条件の変更ができるケースがあります。担当者と相談しつつ、無理のない返済計画を再作成するイメージです。

(2)家計の見直し

家計を見直し、支出を減らす方法を考えます。光熱費や食費、通信費や保険料の支払いなどに無駄がないかを見直してみてください。

(3)住宅ローンの借換

より有利な条件の住宅ローンに借換すると、毎月の返済額を圧縮できるケースがあります。ただし、住宅ローンの借換には、手続き等の費用が必要です。借換にかかる費用を考慮するとかえって負担が重くなることもあるため、よく考えて決断しましょう。

住宅ローン の返済がどうしてもきつい場合には、売却も視野に

金融機関への相談や家計の見直し、借換では対処できない場合は、売却という手段もあります。住宅ローンの残る家を売却する際の手順は次の通りです。

  • 住宅ローンの借入残高を調べる
  • 家の売却額の相場を調べる
  • 不動産会社と媒介契約を結ぶ(売却活動スタート)
  • 新しい家の候補を探す
  • 家を売却し、代金が振り込まれると同時に、住宅ローンの借入残高全額の支払いを行う
  • 抵当権の抹消登記、所有権移転登記を行う

ただし、上記は、住宅ローンの借入残高よりも高い値段で売れる場合の手順です。借入残高が家の売却代金を上回る、いわゆるオーバーローンとなる場合は、次のような選択肢を検討しなければなりません。

  • 不足分を親から借りる
  • 住み替えローン(借入残高と新しい家の購入資金を貸してくれるサービス)を活用する

なお、自主的な売却を検討できるタイミングは、住宅ローンの延滞を起こす前です。「返済がきつい」と感じる人は、できるだけ早めに売却を検討しましょう。

活動を行ったうえで買い手が見つからない場合には、不動産会社に買取を依頼する方法もあります。いずれにしても早めの行動が大切です。

まとめ

住宅ローンの返済がきつくなる原因と住宅ローンの返済が困難になってしまった場合の対処法を解説しました。これから住宅ローンを組む人は、事前の準備を徹底し、余裕を持った資金計画を立てるよう心がけましょう。そして、万が一住宅ローンの返済が困難になった場合には、延滞する前に不動産会社に売却の相談をし、生活を立て直しましょう。

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